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【 持舟城址 】秋は旅行シーズン!

残暑も落ち着き、気持ちの良い旅行シーズンになりました。用宗にも、毎日国内外から多くのお客様がいらっしゃいます。そんな中、ちょっと変わったお客様がお見えしました。『アサギマダラ』という蝶をご存じでしょうか?
1,000km〜2,000kmも渡りをする蝶です。そんなアサギマダラが、今年も持舟城址にやって来ました。

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アサギマダラの飛行ルートである用宗では、旅の休息地になればと大好きなフジバカマを持舟城址の『二の丸登山口』に植えました。そして10月に入り開花、甘い香りがやさしく漂う頃、夏に避暑地で過ごしたアサギマダラがやって来ます。

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春から夏にかけては本州などの標高1,000m〜2,000mほどの涼しい高原地帯を繁殖地として、気温の低下と共に適温の生活地を求めて南方へ移動を開始。はるか遠く九州や沖縄、さらに台湾にまで海を越えて飛んでいきます。
海を渡って1,000km以上も大移動をするわけです。逆に冬の間は、暖かい南の島の洞穴で過ごします。新たに繁殖した新しい世代の蝶は春から初夏にかけて南から北上し、本州などの高原地帯に戻るという生活のサイクルをきちんと守っているのです。
ここ束の間の休息地で、そっとフジバカマに留まったアサギマダラを観察すると、その羽はまるでヨーロッパのステンドグラスの様。長旅で、さぞかしボロボロになっていると思われたその羽は、黒と落ち着いたブルーのとても美しい姿をしていました。

ところで、このアサギマダラという名前。日本の伝統色には『浅葱色』という色があります。
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藍で染めた明るい青緑色。アサギマダラという名前は、この美しい羽の色から付けられたのではないでしょうか?

まだまだ、謎につつまれたアサギマダラ。どうやって海を越えるのか? 海を渡るだけの体力はどうしてるの? はっきりと分かっていないことがたくさんあります。
取材したこの日、30分もするとようやく1〜2羽がひらりひらり。近くでで山仕事をされている方によると、同じ様な気候だった昨日は、なんと団体さんでいらっしゃっていたんだとか・・!?
群れる習性があるのかないのか。そんな事は、あえて調べることはせず『いってらっしゃい』と静かに見送りました。

持舟城址公園は舗装路を登った先に登山口あります。山道を登ると、10分ともせず木々に囲まれた落ち着いた雰囲気の良い山頂にたどり着きます。
もしアサギマダラに会えなくても、持舟城址公園山頂から見渡す景色は圧巻なので、是非脚を伸ばしてみてくださいね!

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