新鮮な海鮮料理をおなかいっぱい楽しめる、そんなお食事処が、用宗のみなと横丁1階奥にあります。鮮魚店で培った確かな目利きと技術で、お客さんの舌を満足させる料理を提供する「食事処わがまま」。80年代に青春を捧げた、ディスコ音楽好きな店主さんが営むお店です。美味しい海鮮グルメに目のない方、ディスコ音楽好きな方、店主さんと同世代でお話したいという方。ぜひ一度、みなと横丁までお越しください!
食事処わがままオープンまでの道のり
2023年6月10日、用宗のみなと横丁にオープンした「食事処わがまま」。「大変なことが色々あって、全部話したら3時間くらいかかっちゃうよ。」と語るのは、店主の相川敦さん。相川さんの過去の経歴は多岐にわたり、鮮魚店、スナックの店長、トラック運転手など様々。その中でひとつ、ご自身の軸となっているのは「自分の店を持ちたい」という夢。紆余曲折ありながらも、多くの人との出会いがあり、用宗に念願のお店をオープンしたのが2022年12月。自分の城を持ち、これからだ!という時に、隣接する店舗から出火した火災被害により、オープンからわずか2ヵ月半で営業ができない状態となってしまいました。
「頭が真っ白になった。」と絶望の淵に立たされた相川さんですが、再起に向け奮闘し、火災の後すぐに、営業ができなくなった店舗前でお弁当の販売を開始。それと同時に新しいお店の候補を探していたところ、みなと横丁にあるビビンバ専門店「パダッカ物語」の店主松下さんからの提案で、テナントを譲り受ける形で、「食事処わがまま」の第二章が、みなと横丁でスタートしました!
「食事処わがまま」気になる店名の由来は?
ディスコ音楽好きな店主の相川さん。80年代の曲が大好きとのことで、元々は「80's(エイティーズ)」という店名にしたかったとのこと。ところが、担当の不動産屋さんから、「うーん...お食事処なのに80'sっていうのは...。」と反対され、あれやこれやと言いたいことを言っていると、相川さんの奥様から「そんなにわがままばっかり言ってるなら、もう『わがまま』にしちゃいなよ。」という鶴の一声で、「食事処わがまま」が誕生したそうです。ご夫婦の関係性が垣間見れる、ほのぼのとしたエピソードですね。
食事処わがままのメニュー
昼メニューは海鮮系の丼を中心に、刺身定食、自家製のチャーシューを使用したチャーシュー丼など。
夜は居酒屋メニューが中心となり、刺身、揚げ物、焼き物など、お酒に合うメニューが脇を固めます。
海鮮系の丼は、酢飯か白飯か選ぶことができます。元々はご飯の種類は選べなかったそうですが、お客さんの「酢飯にできる?」という要望があったことから、これからはお客さんのわがままも聞いていこう。と思い、選択制にしたそう。「生しらすと茹でしらすのハーフ&ハーフ丼にして!」など、カスタマイズにもできる限り対応したいとの事。ぜひ、あなたのわがままを伝えてみてください。ご飯の大盛りも無料なので、お腹いっぱい召し上がっていってくださいね!
イワシ節と用宗産のしらすを使った親子丼
鶏と卵の親子丼、鮭とイクラの親子丼はよく耳にしますが、イワシの削り節としらすの親子丼は、中々お目にかかれないのではないでしょうか。しらすは成長するとイワシになるということで、新しい形の親子丼がここにあります!温かいご飯の上に敷かれるのは、しっかりした味わいが特徴的な、蒲原の乾物屋「西尾商店」さんのイワシの削り節。店主の相川さん自ら、蒲原の工場まで見学に出向き、品質を確認するこだわりよう。これに合わせるのが、用宗産の特選茹でしらす。一匹一匹が大きくて、ふんわりした食感と旨味が感じられる逸品です。イワシの削り節、しらす共に、それぞれが持つ素材の味がしっかり感じられるので、まずは醤油をかけずに召し上がってみてください。
こちらの丼には、お味噌汁と小鉢が付きます。
追加でご提供いただいたのが、生しらすの漬け。生のしらすを特製のタレにつけてあります。漬けてから1日経った物が一番美味しいそうで、それ以上漬けるとしらすが溶けてしまって破棄しなければならなくなるとのこと。日替わりのランチメニューで丼として提供しているそうで、タイミング次第では食べられないことも。運よく出会えたら、ぜひ味わって頂きたい逸品です。
店主の相川さんオススメの一品をもう一つ。「悪魔の玉ねぎ焼き」と呼ばれるメニューで、ランチでは丼で、夜は一品料理として提供されます。焼いた玉ねぎを、ニンニク、ニラ、唐辛子と一緒に、特製のタレで漬けた、お酒のアテやご飯との相性も抜群の一品。ニンニクのパンチと、唐辛子の辛味が刺激的で、めちゃくちゃ美味しい!こちらのメニューも、ぜひお試しください!
食事処わがままが大切にしていること
相川さん:「一番大切にしたいことは、お客さんとのコミュニケーションです。普通の食事だと、食べて、お金を払って、出て行くだけなんだけど、そうじゃなくて、お客さんの話を聞きたいし、話をしたい。いろんな人と出会える場として、このお店を大切にしていきたいです。1980年代の曲を聞いていた50歳代の人とは特に、こんな曲あったよね!という話がしたいです。ぜひ夜の時間帯にお酒を飲みながら、ゆっくり語りましょう。あなたのわがまま何ですか?」
文/写真 よれちゃん
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